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一面だけの応援

先日、TOKIOの山口くんが退社した。今でも信じられないし、何が起きたんだろうと思う。被害者の女の子がいる事実を考えると悲しくなるし、未だテレビにでている他のメンバーを見れないでいる。

ぼくは、この事件を受けて自分の好きなアイドルは本当に彼らの一部にすぎないと改めて意識した。

世界で一番大切な人たちといるとき、人間はいちばん輝くし魅力的だと思う。ぼくらは、アイドルがグループで活動しているなかでその姿を見せてもらっている。

でも人間は根本的に、相手によって態度が変わる。長く応援すればするほど、彼らのより多くの面を見たと思いその事実を忘れる。

初めてニュースで山口くんのしたことを聞いたとき、ぼくの頭の中にいる山口くんとあまりにずれていすぎてよくわからなかった。山口くんがメンバーという世界で一番大切な人たちといるときしか見ていなかったから。

山口くんは、いつも頼り甲斐のあるまさに兄貴だった。嵐、そしてV6を中心に90年代ジャニーズを応援してきたぼくにとって、山口くんは平家派であり長い下積みを男子校みたいにみんなで楽しんできた、みんなと苦労をわかちあうアイドルだった。

リーダーに頼りにされて、大工だったかと疑うような活躍をしている山口くんを見るのが好きだった。嵐から松にい、松にいと慕われている松岡くんが、「あにぃ!」と山口くんを呼ぶのを見るのが大好きだった。山口くんに大丈夫って言われると安心する、と太一くんが言っているのを聞いて心がほくほくした。長瀬くんの天然発言を、ネタにするんじゃなくて微笑んで受け止めているところを見るのが大好きだった。

山口くんに帰ってきてほしいのか、ぼくにはわからない。ぼくはTOKIOをずっと応援してきたファンじゃないから。

ぼくの大好きな人たちの仲間が、ぼくには許せないことをしたことがとても悲しい。ぼくの知らなかった一面が、誰かを攻撃するような一面だったことがとても悲しい。

ぼくの好きなアイドルだって、そういう人なのかもしれない。それでも、ぼくはいまはまだぼくの応援しているアイドルを、嫌いにはなれない。ぼくの一部となっている彼らを、完全に切り捨てて考えることができない。

アイドルを応援するって、こういうことなんだな。