ひとりごとですけども

ひとりごとをひとり呟く場所

誘う心配

映画というものは難しい。タイミングがあるからだ。

一緒に誰と見に行けるのか、いつその映画に出会うのか、どこでその映画を見るのか。そういうタイミングって自分ではどうしようもないから難しい。

誰かと一緒に見るべきではない映画もあるし、誰かとみてすぐ語り合いたくなる映画もある。見たい映画を見れるかはタイミング次第だし、予告編を見てワクワクしているときがいちばん楽しいときもある。

ぼくはなにより家を一歩でるところを億劫に感じてしまう性質なので、人との約束がない状態だとなかなか映画館まで足が伸びない。

だからといって映画が見たい、だれでもいい、という体で友人に声をかけるというのは気が引ける。こういうとき、自身の性格を難儀だなと思うのだけれどぼく自身は詮索しないようなことを、友人を誘う立場になると不必要に心配して動けないことがある。

学生時代、ぼくが仲良くしていると思っている人から「壁を感じる」と言われたことがある。無意識のうちに引いた心配の一線が無愛想で取り付く島もないように見えるのかもしれない。

見たい映画があって、友人と一緒に行く予定がたっていないとき、ぼくはいつもそのことを頭に思い浮かべる。そして結局ひとり家でごろごろしたりして見逃してしまうのだ。まあ人生ってそういうものですよね。