音楽と思い出
ぼくは音楽を聴くのが好きだ。
ぼくが音楽を聴くとき、意識して歌詞を目で追わない限り、いつも音の耳さわりを楽しんでいる。
音楽が耳をぬける感覚が好きだし、音楽にしかできないことがたくさんあると信じている。
ぼくの辛いとき、ぼくのしあわせなとき、ぼくのかなしいとき、ぼくの頑張らなきゃいけないとき
音楽がぼくによりそい、満たし、慰め、鼓舞する。
昔よく聴いていた音楽を久しぶりに聴くとき、そのころのぼくが戻ってくる。
今ではもうつらくなくても、涙を禁じ得ないときがある。
好きな人がいまどんな曲を聴いているのか、初めて会った人はどんな曲を聴いているのか、おじいちゃんがぼくの年の頃どんな曲を聴いていたのか。
音楽はぼくをいろんな人とつなげてくれる。違う国、違う時代でも関係ない。音楽がことばになってくれる。同じ音楽が好きというだけでこころに渡り廊下ができるのだ。
音楽はきっと、人生のマストではない。音楽がなくても、人生は成り立つ。
それでもぼくは音楽を聴きたい。音楽にしかつくれないよろこびを享受したい。
ぼくは音楽を聴くのが好きだ。